単1形、単2形などは、日本だけの呼び方で、英語のUnit cell(単電池)から来ています。一番はじめに造られた電池を単1形と呼び、次に単2、単3形と呼んだそうです。
電池という商品は世界で使われているものですので、国際規格IECで統一されました。日常的に良く使われている円筒電池の国際規格とJISおよび通称との関係は下表の通りです。
IEC | JIS | 通称 | 直径 (mm) |
高さ (mm) |
---|---|---|---|---|
D | R20 | 単1 | ~34.0 | ~61.5 |
C | R14 | 単2 | ~26.2 | ~50.0 |
AA | R6 | 単3 | ~14.5 | ~50.5 |
AAA | R03 | 単4 | ~10.5 | ~44.5 |
Rは円筒形を示します。
充電電池は充電してから使用するので、充電サイクル期間内で繰り返し充電して使うことができます。基本的には使用推奨期限はありません。
充電電池の性能を十分発揮するかどうかは充電器の性能に左右されます。技術者は充電電池の充電・放電の特性をよく測った上、充電器を設計・製造しますので、出荷した充電器はそのメーカーの電池の充電しか保証しません。
完全に放電していないまま充電した場合に、前回の浅い放電で得られた容量以上の容量領域で電圧の低下が見られることです。つまり、完全放電しないと次回使うとき、使用時間が短くなっていることです。これはメモリー現象あるいはメモリー効果と言われています。メモリー現象は放電率が低いとき、しかも高温で起こりやすくなります。しかし、何回も通常の完全放電をすれば、メもリー現象を解消することができます。つまり、本質的には電池の容量は失われていないと言えます。
乾電池は充電式電池ではなくて、無理に充電すれば過充電する場合があります。繰り返して過充電すれば発熱やガスが発生して電池の内圧が高まって、液漏れをしたり、場合によって破裂する可能性があります。
電池の放電性能を比較して、放電時間とともにどちらの電池も電圧が下がっています(下図参照)。この電圧の低下曲線を見ると、乾電池は急に下がることに対して、ニッケル水素電池は平坦の部分が長く、電圧が緩やかに下がっています。通常、乾電池の電圧を示すのは初期電圧を、ニッケル水素電池の場合は平坦部の電圧を使っています。
一般的に電子機器の作動終了電圧を1.0V前後と設定していますので、ニッケル水素電池は初期の電圧が乾電池より低くても、終了電圧からみれば、乾電池の代わりに十分使えます。ただし、電子機器の設計によっては、電池を指定する場合もあるかもしれません。よく確認した上で、ご使用ください。
全く問題なく使用可能です。同じ機器を使う場合、高い容量の電池のほうが長持ちです。例えば、デジカメに使う単3電池の場合、1,600mAhに比べて、1,800mAhのほうが約1割多く撮影することができます。
保管中、時間が経てば電池の中の化学反応が少しずつ起きて、電気はだんだん減り、最後は使用できなくなることがあります。これを電池の自己放電と言います。温度の高いときは自己放電が早くなります。通常の室温では、使用推奨期限があり、例えば空気電池は2年間で、アルカリ電池は5年間です。それ以降も使用可能ですが、使用時間は短くなります。
充電式電池は自己放電が早く、自動車を1ヶ月使用しないとバッテリーが上がってしまうこともその一例です。
外から水素と酸素を電池の中に供給すれば、電気を取り出すことができるものです。電池と言いますが、本当に発電所のようなものです。グリーンエネルギーとして注目されており、現在政府の援助で盛んに研究・開発を行っています。
製品 | マンガン電池 | アルカリ電池 | ニッケル水素電池・ニカド電池 |
---|---|---|---|
MDプレーヤー | ○ | ○ | |
MDプレーヤー | ○ | ○ | |
CDプレーヤー | ○ | ○ | |
ヘッドホンステレオ | ○ | ○ | ○ |
液晶テレビ | ○ | ○ | |
デジタルカメラ | ○ | ○ | |
カメラストロボ | ○ | ○ | |
ゲーム機 | ○ | ○ | |
おもちゃ | ○ | ○ | ○ |
PDA・電子手帳 | ○ | ○ | |
シェーバー | ○ | ○ | |
リモコン | ○ | ○ | |
時計 | ○ | ○ |
・基本的には、マンガン電池は小電流・少負荷の商品に、
アルカリ電池・ニカド電池・ニッケル水素電池は大電流・重負荷の商品に適します。
・ニカド電池とニッケル水素電池は乾電池と同様に使えます。ただし、機器によって乾電池のほうが適している場合もあります。
1年を通してさまざまな記念日がありますが、「電池の日」を知っている人は少ないようです。
11月11日を漢字で書くと十(プラス)一(マイナス)となり、電池の正極・負極を表すことから、日本では1986年に制定されました。
12月12日は「バッテリーの日」と言います。これは、野球のバッテリーではピッチャーが背番号「1」、キャッチャーが背番号「2」で12と組み合わせられることをヒントとして、決められたそうです。
また、11月11日~12月12日を電池月間と呼んでいます。